お釈迦様は前世で人間の世界から天国までの六道をきりがない回数で生まれ変わりながら、どんなつらいことがあっても耐え、魂を明るく強く磨きました。お釈迦様は兜率天宮で善慧菩薩として天人たちに涅槃の道を教えました。そろそろ天国の縁が消える時期がきて、苦しい人々に幸せの道を教えようとなさいました。しかし人は目に見えないことは信じないので肉体をもった人間の姿になってこの世へ生まれ変わるために、親になるくらい縁の深い国と人を探していました。
それが南インドのカピラ王国の王様とマヤ夫人でした。その二人は前世で何度もお釈迦様の親になっていました。
この絵は、お釈迦様の魂が何よりもすばらしく明るくやさしい白い象の姿となって天国から降り、マヤ夫人の身体に入るところです。
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臨月のある日、出産のために故郷へ急いでいるマヤ夫人がルンビニ動山で休んでいたとき、その右の脇腹からお釈迦様が誕生しました。
4月8日、たくさんの花が咲き鳥が歌う暖かなとても美しい春の日でした。
お釈迦様は誕生するとすぐに、東へ六歩、西へ六歩、南へ六歩、北へ六歩歩き、天を指さし、「天上天下唯我独尊」と獅子の声でおっしゃいました。
これは、この天の上にも下にも私より尊貴(チョンギ)の人はいない、世の中の主人公は自分自身だから、命を大切にしなければならないという意味です。
これはとても不思議なことです。
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