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●ウロコの身体をもった太竜(2009.8.4) 

 むかしむかし、あるところにとても評判のよい家がありました。その家の主人は国の仕事をしていました。位の高い官職に就き、出世して大臣になっていました。家には足りないものがなく、財産も十分ありました。けれどもふたりには大きな悩みがありました。それはふたりの後を継ぐ子供ができなかったのです。夫婦は将来が不安でしかたなく、気持ちが落ち込んで、いつも寂しく元気がありませんでした。

 ある大雨の降る台風の日、突然ひとりのお坊さんが雨の中を托鉢に家の前に現れました。そしてこういうのです。
「この家から北に向かって小さな山を3つ越えれば、大きな山がある。それはしのぶ山とよばれ、その山には観音寺というお寺が建っている。お寺の目の前、東の方角には大きな海があって、太平洋とよばれるのだ。

 この家に子供ができないのを知って、優しい観音様の導きで私はやって来たのだ。家を継ぐ子供が本当に授かりたければ、6メートルほどの石で作った観音様の像をその観音寺の東の太平洋に向かって建て、奉り、布施をしなさい」
と言って、お坊さんは去っていってしまいました。

大臣夫婦は「これは不思議なことだ」と思いました。
「私たち夫婦が一家を継ぐ子供がなくて悩んでいることを、優しい観世音菩薩様が知って、わざわざ観音寺から降りてきたに違いない。」
と理解して、大臣夫婦は急いでしのぶ山を探しに行きました。家に現れた不思議なお坊さんが言われたとおりに北に向かって小さな山を3つ越えると、大きなしのぶ山が現れました。しのぶ山を東に向かって上がっていくと、言われた通り観音寺が建っていて、東には太平洋があったのです。夫婦はそれを確認すると、うれしくて山から急いで降り、仏像をつくる職人さんにお願いをし、お坊さんが教えたとおりにしのぶ山の観音寺の目の前に仏像を奉って観音寺住職さんにお願いしました。そして元気な子供が授かるように住職とお祈りを一生懸命しました。

 子供が授かるための百日お祈りが無事に終わり、夫婦は山から家に戻ってきました。その晩眠りに就くと、夢をみたのです。それは東の太平洋から5つの色の雲に乗って、輝かしい黄色の光明をウロコから出す竜神が現れたのです。そしてこう言いました。
「しのぶ山に奉った観世音菩薩様からの命令で、この大臣の家で人間に生まれ変りなさいといわれたので、東の太平洋にある竜宮城から急いで飛んできたのです。どうか生まれ変ったら私を大切にしてください」
と言いながら大臣夫人の体に入ってしまいました。大臣夫人は驚き目を覚ますと、今見たのは夢である事に気がつきました。

 その後10ヶ月経って子供が生まれました。夢の中に現れた黄色い光明の竜神が東の太平洋から現れたので夫婦はこの子の名前を太竜(タイリュウ)と名づけました。姿は素晴らしく元気な男の子でしたが、身体全身に鯉か蛇のような模様のウロコがはえて、生臭い匂いが周囲にたち込めていました。その匂いのために誰もが一緒に暮らすことは難しくなり、大臣夫婦は一族や近所のことも考えて、不安になっていたのです。そこで夫婦は家を手伝う下人たちに財産を分け与え、自由に暮らせるようにして、その家を離れることにしました。そして急いで深い渓谷の下に家を作り、子供と夫婦だけで暮らすことにしました。

 太竜は、成長すればするほど性格も素早く、賢く、智慧も明るく、さまざまな才能を持つようになっていくのです。けれども、昼は人に見られないように家に閉じこもって勉強をし、夜は渓谷に出て座禅をしながらさまざまな武道の修行をし、大きな力を身につけていきました。
 さらに渓谷では自然の中から竜馬が現れ、夜には太竜を乗せ、空を飛びまわるように山を走り、海に行って竜神のような姿に変身して、目に見えないほどの速さで太平洋を泳いで戻ってきました。また、太竜が5歳になると、どこからかお坊さんがやってきて、夜に太竜に世界すべてを教えていたのです。太竜は天国へ飛び上がる事が出来るほどのさまざまな力を見につけることができたのです。けれども体は生臭いままだったので、世界との縁は恵まれない辛い人生のままでした。

 やがて太竜は歳が14歳になりました。家には財産がたくさんあったので、貴族でも貧しい生活をしている家から両親が花嫁を選び、太竜と結婚させました。けれども太竜は結婚をしてもまだ体が生臭かったので夫婦一緒に暮らすことは難しかったのです。それなので、その苦しみを理由に、形だけの夫婦となって別々に暮らす生活をすることにしました。

 太竜の姿がこのままでは一生辛いだろうし、花嫁も可哀想なので太竜の両親と花嫁はしのぶ山にある観音寺に両親が奉った優しい観世音菩薩様に命をかけて一生懸命お祈りをすることにし、それを日課としました。

 ある日、台風が来て大雨が降った日に、15年前にしのぶ山の観音寺から来たお坊さんが突然再び現れました。そして太竜の家族にこう教えたのです。
「この村の下に20歳になったばかりの少年が一週間後には突然亡くなってしまう。その遺体は近くの無縁仏の合同墓に埋められることになる。そこで、埋められた3日後の夜中12時を越えたら、太竜の妻は夫の運命を変えるため、命をかけそのお墓に行って20歳で亡くなった少年の右足を取り、急いで家に戻ってくるとよい。自分の横や後ろからさまざまな恐い声や音が聞こえて、邪魔が現れても、それには答えてはならない。全てを無視して、そのまま急いで家に戻り、玄関の扉をしっかり閉めるのだ。その後でも誰かの苦しい声で玄関をあけてくれと叫んで騒ぐことになるが、絶対に扉を開けてはならない。」
と言い残して、また去って行ってしまったのです。

 太竜の家族は不思議に思っていると、ちょうど一週間を過ぎた頃に、お坊さんが言ったとおり下の村で20歳の男の子が突然亡くなったという噂を聞きつけたのです。驚いたものの、子供を授かったときもあのお坊さんの言葉通りにしたことを思い返しました。そして3日後、お墓の場所を家族は知ったのです。その夜、12時をすぎると、太竜の妻は辛くて苦しい人生を送る太竜を助けてあげるために、一人で家を出発し、その少年の眠るお墓に行ってお坊さんが教えた通りに20歳で亡くなった少年の足を取り、そして家に引き返そうと歩き始めました。すると驚いたことに亡くなったはずの少年が突然立ち上がり、恐ろしい音や声を出して、叫び始めたのです。そして言う言葉は
「私の右足を返せ、私の右足を返せ」
と繰り返し叫び、妻の後ろをついてくるのです。妻は大急ぎで家に走ってたどりつき、玄関をしっかりと閉めました。恐ろしい声はまだ聞こえてきて、玄関の扉をどんどんと叩いてくるのです。それでも妻は恐怖で震えながら、いくら呼ばれても返事をしませんでした。そして持ってきた足を釜にいれ、一生懸命火をたいて煮たその足入りのスープを苦しむ太竜に1日3食、15日間続けて一心に飲ませたのです。そして満月の日に、突然明るい虹のような光明が太竜の部屋か輝かしく放たれ、大きく広がりました。そしてその瞬間、まるで獅子のように世界で吠える竜神の声が太竜から聞こえてきました。家族はとても驚き、急いで太竜の部屋に行ってみると、太竜の身体は生まれた時から長い間生えていた生臭いウロコがきれいに抜けていくのです。不思議にも太竜の姿は素晴らしく変化し、素敵な男性となって素晴らしいオーラが輝き、部屋を照らしていました。そして声も鹿のような声に落ち着いていました。太竜は両親と妻が来たので嬉しくて話し出しました。
「人間に生まれ変わってからというもの、私は長い間、みなさんに迷惑ばかりかけてきました。私は、実は太平洋の竜宮城の王子だったのですが、竜宮城での寿命が終わり、天国を昇ろうとしていた時、観音様から声をかけられたのです。観音様がおっしゃるには、この家には子供がないのだが、善行をしたので、それがこの家の福の種となり、優しい観音様と通じて両親の希望を叶えてやらねばならない。それなので、私がこの家に生まれ変わるように指示を受けたのです。私は前世が竜宮城の竜の姿だったので、人間に生まれ変っても、竜の姿のまま生まれてきてしまったのです。人間世界でそのような姿で、私が苦しくて辛い人生を送ったのは、それでも諦めないで強くてしっかりし、人の痛みをわかるための修行だったのです。そしてやっと完璧な人間の姿になる時期がきたのです。

 このことを教えてくれるために現れたお坊さんは、しのぶ山の観音寺の前で東の太平洋に向かって、両親が奉った観音様が化身して現れてきたのです。下の村の20歳で亡くなった少年はもともとこの世の人間ではなかったのです。妻や両親がこの上ない心でどんなに私を大切にしてくれるのかと天国と観音様が試したのです。妻が命をかけて、私を助けるためお墓から持ってきて、一生懸命にこの上ない心によって火をたいて作ってくれたスープは、山で三千年かけて育った漢方の神々しい山人参だったのです。この山人参の力で私は竜のウロコをもつ体からぬけ出すことができたのです。」
両親と妻は太竜からその内容を聞いて、大きく驚き、急いで煮込んだスープの釜に行ってふたを開けてみると太竜が言ったとおり、人間の足のような、不思議で神々しい山人参1本が釜の中に入っていたのです。

 こうして両親と妻は優しい観音様に感激し、この上ない心をもっと起こして、信心深く強くなり、しのぶ山の観音寺の前に奉った観音様に向かって限りなく感謝しました。ちょうどその時期、国の王様は国を守るために全国から若い士を呼んで大きな試験をしていました。太竜はその試験に参加することにしたのです。そして見事にその試験に一番で合格し、国の役人となりました。そして世界や国のために夜も昼も一生懸命働き、大臣の後で出世し、将軍となって最期は国王にまでになりました。

 前世の竜宮城で持っていた力を生まれ変ってもしっかりと太竜はもっていたのです。そして幼い時代に、姿は人間でも身体にウロコが生え、生臭いために普通に暮らすことができず、辛くて苦しい人生を送り、その辛い苦しみを乗り越え、深い渓谷で一生懸命修行して自然現象を読む力を身につけて悟りを開いていたのです。その神通力はすばらしい光明とオーラを出し、国を平和で大きく照らし、戦争もなくし、国民を平等に大切にし、愛したのです。それなので国民みんなが国王を讃嘆し、世界平和の歌を歌いながら豊かで幸せになったのです。

 

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