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●ラブストーリー春香伝 (2009.8.14) 

(7)愛の歌(サランガ)

 春香と道令様が、向かい合って座ることになったのですが、その後はどうなるのでしょうか。斜陽を受けながら三角山のひとつの峰に鳳凰が止まり、舞を舞うように、両腕をそっと持ち上げて、春香のほっそりとした玉のような手をまっすぐ重ねて握り衣服を巧みに脱がすのに、差し伸べた二つの手をさっと放して春香の細い腰をひしと抱き、
「チマを脱ぎなさい」
春香は初めてのことであるだけでなく、恥ずかしくて首を垂れ、体をねじり、こちらにもぞもぞ、あちらにもぞもぞ、とまるで緑水の紅蓮花(ぐれんか)が微かな風にあたってゆらゆらするようでした。道令様がチマを脱がせてよけておき、パジと下着を脱ぐ時になじりながら抵抗を続けました。こちらにもぞもぞ、あちらにもぞもぞ、東海の青龍がのたくるようでした。
「あぁ、放して下さい。ちょっと放して下さい」
「いいじゃないか」
抵抗している中に衣服の紐が引かれ、これを足の指にしっかりと掛けて、ぎゅっと押さえ足を伸ばすと、足の下に落ちました。衣服がすっかり脱がされたので、荊山(ヒョンサン:中国の山の名、玉の産地)の白い玉の塊を春香にたとえてもたらないのです。衣服がすっかり脱がされたので、道令様の次の動作を見ようと、そっとしておきながら、
「ああっ、手が抜けた!」
春香は布団の中に飛び込みました。道令様が、がばっと追いかけて横に寝て、チョゴリを脱がし出し、道令様の衣服と一緒くたにしてぐるぐる巻いて、隅っこに投げておきました。二人で抱き合って横になったのですが,そのまま眠るはずがあるでしょうか。努力してはげむとき、三升(織り目の粗い麻布)の布団が動き、明星のおまるが調子を合わせてころんころんと音を立て、門の引き手はちりんちりん、油皿のあかりはゆらゆらと、いい気持ちで良く眠れたことでしょう。その間に次々とした事はどれくらいしたのでしょうか。一日、二日と経ちましたが、このように続いていったのです。新鮮な味わいにも少し馴れて、恥ずかしさがだんだん遠ざかり、今ではふざけ合い、冗談を交わし、自然に愛の歌が出来てきたのでした。愛し合って遊んだことが、きっとこんな様子だったのでしょう。

「愛よ 愛よ わたしの愛よ
 洞庭七百 月下の草に
  巫山(ムサン:中国の山名)のように 高き愛
 遥かに果てしなく広がっている河に
  空のように 海のように 深き愛
 玉山の頂上で月は明るく 
  秋山の幾多もの峰で見物する月の愛
 急いで踊りを習う時に試しに尺八を吹く事ができる愛
 のろのろと落ちる太陽が月明りで現れた
  玉すだれの間を咲き始めた桃花とスモモの花が映る愛
 細くてきれいな新月 粉のように白いほほ笑みを
  含んだきれいな姿のおびただしい愛
 月の下で三生の縁分 君と私とが出会う愛
 あやまちのない 夫婦の愛
 東山に降りる花の雨が 牡丹のように 丸く美しい愛
 延坪海(ヨンビョンヘ)の網のように
  絡まり 結ばれる愛
 芸者の楼閣にいる美女たちの 寝具のように 
  ひと針ごとに縫ってある愛
 小川のほとりの垂柳(しだれやなぎ)のように 
  広がって 伸びていく愛
 官庁の倉庫に積んでおかれた殻食のように
  大量に積もっている愛
 銀や玉で飾ったタンスの装飾のように 
  あちこちに 収められている愛
 映山紅緑(ヨンギホンロク:花木の名前)が 
  春風に なびきつつ
 黄色の蝶、白い蝶が 花を噛んでも 
  未だ噛み切れない堅い愛
 青く澄んだ河で おしどりが気高く向かい合い 
  ふわりと浮かび 遊ぶ愛
 毎年七月七夕の夜に 織姫彦星が 再会する愛
 小説「九雲夢」に出る老僧、楊少游(ヤンソユ)が
  人間の世界に生まれ変わり、八仙女と遊ぶ愛
 山を引き抜いて世の中を覆うほど
  雄大な気力の楚覇王(チョベワン)が
  虞美人と 出会う愛
 唐国の唐明王が 楊貴妃と出会う愛
 元山付近の海辺、明沙十里(ミョンサシプリ)の 
  海棠花(かいどうのはな)のように 
  娟々(けんけん)と美しい愛
 お前が全部、愛なのだなぁ
 おお、よしよし、私の愛
 いや、ずっとずっと、私の愛だなあぁ」

「いいかい、春香!」
「あちらにお行きよ 行く姿を 見てやろう
 にっこり笑って ちょこちょこ歩け 
  歩く姿を 見てやろう
 お前と私が 出会った恋よ
 縁を裏切るにも 裏切れるはずがない
 生きている間(あいだ)の恋は こんなもの 
 死後の約束が何故ないのだろう
 お前が死んだら なるものがある
 お前が死んだら文字になるが
 つちは地の字 かげは陰の字 つまは妻の字
 おんなは女の字 女偏(おんなへん)となって
 私が死んだら 文字になるが
 そらは天の字 もうひとつ乾の字 だんなは夫の字
 おとこは男の字 むすこは子の字だ 
  それが旁(つくり)となって
 女へんに付いたなら よいこの好の字 
 そんな字となり 会いたいものだ


 もうひとつお前が なるものがある 
 お前は死んで 水になるが
 銀河水 瀑布水(ポクポス) 限りなく大きい海に
 清溪水(チョンゲス)やら 玉溪水(オッケス)
 大きな川に飛び込んでおいて
 七年大旱(たいかん)の日照りの折に 
  もういちど湧き出て豊かにし、
 満たして陰陽水となって欲しい
 私は死んで 鳥になるが
 ホトトギスには なりたくない
 瑶池日月(ヨジイロル:西王母がいる天国)にいる
  青鳥 青鶴 白鶴 大鵬鳥(想像上の大きな鳥)
 そんな鳥にも なるのは止そう
 どこへ行くにも 夫婦ですいすい 
  いつも仲良しのおしどり
 緑水に浮がぶおしどりとなって
 おお よしよしと浮いて遊べば
 私のことだと 思っておくれ
 愛よ 愛よ ずっとずっと 私の愛よ」

<情の歌>

「いやです、そんなものに私はなりたくない」
「それならば お前が死んで なるものがある
 慶州の鐘にも なるのはやめて 
 全州の鐘にも なるのはやめて
 松都(開城)の鐘にも なるのはやめて
 長安(ソウル)鐘路の 鐘となり
 私は死んで 鐘叩きとなって
 三十三天 二十八宿によって
 チルマ峠(ソウル西側のアンヒョン)に 
  狼火(のろし)が三本 消えて行き
 南山に 狼火が二本 消えたなら
 鐘の音一つ 鳴りはじめ
 つづいて カンカン 鳴るたびに
 町中の人が 聞くならば
 鐘の鳴る音と 思うだけ
 僕等の胸に 響くのは
 「春香 カン 道令様 カン」
 会いたいなぁ 会いたいなぁ
 愛よ 愛よ 私の ずっと続く 私の愛よ」

「いやです、それも私は嫌い」
「それならばお前が死んでなるものがある
 お前は臼の くぼみとなって 
 私は死んで 臼つきとなって
 庚申年 庚申月 庚申日 庚申時の 太公望の 破れ臼
 ひねもす ぺったんぺったんこ 
  つくのは僕だと 知っとくれ
 愛よ 愛よ 私の愛よ 私のずっと続く 愛よ愛」

春香が言うには、
「いやだ、そんなものにも私はならない」
「どうして、そんなこと言うんだね」
「私はどうしていつも、この世でもあの世でも下にしかなれないの? 面白くないからそんなのやめて」
「じゃ、お前が死んだら、上に行くようにしてあげよう。
 お前が死んで ひきうすの上側になって
 私はうすの 下側になって
 16の青春 美少年やら 美少女達が
 ほっそりした手で 下にある 太い柱を 
  しっかり握り ゆっくり回せば
 天は円く地は四角てな具合にくるくる回せば
 私であること 知っとくれ」

「いや、それにもなりたくない。上で起きたことが、癪にさわっただけ。どんな女の仇として一生穴が一つ多いのはどんなことでも私は嫌」
「それならばお前が死んでなるものがある
 お前は死んで 明沙十里の 
  海棠花(かいどう)となって
 私は死んで 蝶になって
 私はお前の 花房をくわえ
 お前は私の おひげを噛んで
 風がそよそよ 気軽に吹けば
 ゆらりゆらりと 踊って遊ぼう
 愛よ 愛よ 私の愛よ
 私の ずっと続く 愛なのだ
 こちらを見ても 愛なのだ
 あちらを見ても 私の愛
 すべてが私の 愛ならば
 恋の病にかかって 生きては行けぬ
 おお よしよし 私の愛よ
 お前はきれいだ 私の愛よ
 にっこりにっこり 笑うのは
 花の王様 牡丹の花が
 たった一夜の 小雨の後で
 半分咲こうと 言うように
 どこから見ても 私の愛
 私のずっとずっとの愛だなぁ

お前と私とは情かあるから情の字で遊んでみよう」
「韻を同じにして、情(チョンまたはヂョン)の字で歌でも歌ってみて下さい」
「お聞きしましょう」
「我が愛よ、おいで。
 私とお前とはがあるから
  なぜ多(思いやりがあり優しいこと)でなかろうか。
 波のある長い川ではるかに遠いところからきた旅の人
 河の橋からお互いに見送れないけれど
  川辺の木がを遠くに宿している。
 君子を南浦に見送ってに勝つことができない
 私を送るを見られない人はいないね
 漢太祖の喜雨(フィウジョン:劉邦が蘇軾 喜雨亭記から出たのあずまやの名前)
 すべての宮人たちが集まっている朝
 道場(仏道を磨く場所)の清
 閣氏の親
 友達との間にを通じさせる
 乱世を平(乱れている世の中を平穏に鎮める)
 我々二人は 千年の人
 月は明るくて星はだな 
  瀟湘(川の名)洞(ソサントンジャン)
 世界の万物は調和的に場所がまっている
 心配 気掛かり(コクチョン)で 事を訴える
 周囲の人 食べ物をねだる(トゥジョン)
 幸せのない あの軽いはずみ(パンジョン)
 訟(民どうし紛争を判決して処理する所) 
  官(官庁の庭) 
  内(内と外の気持ち。本心と建前)
 愛松 穿楊(ふたつともあずまやの名前)
 楊貴妃の 沈香(唐の時宮廷にあったあずまやの名前)
 二妃の 瀟湘(ソサンジョン)
 寒松(江陵東にいるあずまや名前)
 百花万発 好春
 麒麟吐月(完山八景の一つで全州東にあるキリン峰の上にほとばる月) 白雲

 お前と私と 出会った 
  一 実情(真実の情) 論議すれば
  私の心は 元亨利(天の四徳)
  お前の心は 一片託情(一切れを任せた情)
  このように があっても
  万一 即破すれば(情が裏切られる)
   くやしい絶が 気掛かりだから
  真から原しようという そのの字だ」

 

サランガ パンソリ

 

「全羅道南原の哀愁」

 

(つづく)

 

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