大光寺
 
占い・お祓い・鑑定について
大光寺 金先生について
お祈り 儀式の日
大光寺 幸せになる道
大光寺の光
大光寺の歴史
体験談
大光寺特別ページ 霊感の道
ギャラリー
kekkon
記事・メディア
修行
神秘な世界 現れた魂たち
悟りの船 八萬大蔵経
神妙章句
得度式
ブログ
アクセス
リンク
 

 

●ラブストーリー春香伝 (2009.8.15) 

(8)愛の歌(サランガ)-2-

 春香が喜んで言うには、
「情の文はとてもよくできて非常に良いですね。我が家に財運をもたらすよう、安宅経(家が繁盛して平和になるためのお経)でもちょっと読んで下さい」

道令様は、はっはっと笑って、
「そんなことしか知らないのかい。もっとあるさ。宮の字の歌を聞いてくれ」
「あら、変なの。おかしい。宮の字の歌って何なの?」
「お前、聞いてごらんよ。良い言葉が多いから。

 狭い天地が開かれる 
  雷声霹靂(らいせいへきれき:雷の音、稲光) 
  風雨の中に
  瑞気(ずいき:めでたい気運) 
  三光(日、月、星) 巡りいる
 荘厳なのは天の宮殿
 聖なる徳があまねくあって
 天子が天下を治めるのはどんなことだろう。
 お酒で池ができるほどたくさん揃えた酒盛りに
  いらしたお客さんたちが雲のようにたくさん集まって
 殷国の最後の王の大庭
 秦始皇の 阿房
 天下を得るようになったわけを聞かれるときに
 漢太祖の 咸陽
 その傍らの長楽
 班チョプ女(漢の成帝の愛人)の長信
 唐明皇の 賞春
 こちらに上がったら離
 あちらに上がったら別
 龍宮の中には水晶
 月宮の中には広寒
 お前とは 合(夫婦がともに寝る宮殿)すれば
 一生涯は 無(果てしがない)なことだ
 このもあのもみな捨てて
 お前の両脚の水龍
 私の筋金棒で
 道を開こうか」

 春香は微笑して、
「そんな無駄話はやめてください」
「これは無駄話ではないんだ。春香、二人でおんぶごっこでもやってみよう」
「あらやだ、ちょっと下品ね。おんぶごっこってどんな風にするの?」

 おんぶごっこを今まで何度もやったような話し振りで、
「おんぶごっこは世にも易しいもので、お前と私が素っ裸になって、おんぶして遊び、抱っこして遊べば、これがおんぶごっこじゃないのかね?」
「まあ、私は恥ずかしくて脱げない」
「えい、この娘駄目だね。そんなこと言わないで。私が先に脱ぐから」

 足袋、パジの紐、帯、パジ、チョゴリ、すっかり脱いで、片隅に押し付けておき、にょっきりと立つと、春香はその姿を見てにっこり笑い、背を向けて言うには、
「間違いなく画のお化けみたいだわ」
「うん、いいことを言うなぁ。天地万物は対になっていないものはないんだ。二匹のお化けで遊んでみよう」
「それじゃ、明かりでも消して遊びましょう」
「明かりがなければ、何の面白味があるんだい? 早く脱いで、早く脱いで」
「いやよ、私いやよ」

 道令様が春香の衣服を脱がそうとして、あらゆるところに手を回して、ふわりとなでるのです。四方に幾重にも囲む青山の老いた虎が太った雌犬を捕らえたのに、歯がないので食べることが出来ずフルルン アウンと撫でるように。黒海の黒龍が如意珠(にょいじゅ:願いを叶えてくれる宝の玉)を口にくわえ、五色の雲の間で動き回るように。丹山(タンサン:鳳凰が巣喰っていたという想像の山)の鳳鳳が大きな実をくわえ、碧梧桐(へきごとう)の中に出入するように。池の最も深い所の青い鶴が蘭をくわえ、梧松(ごしょう)の間にあちこちとぶらぶらするように。春香の細い腰を引き寄せ、ぎゅっと抱いて、ぐっと力を入れて持ち上げて、耳と頬に口づけし、唇にもそっと口づけし、朱のような舌を噛んで、五色丹青の純金で飾ったタンスの中を飛んで、行ったり来たりする鳩のように、クルック、クルック フ〜ゥといって、後ろを向かせて、またぎゅっと抱いて、乳房に手を置いて揺らし、チョゴリ、チマ、パジ、下穿きまで脱がせてしまうと、春香が恥ずかしくて、片隅に気分を損ねて座ってみるのです。道令様が息をとめて、じっと観察すると、顔は気恥ずかしく、玉のような汗がぽたぽたと雫になっていたのでした。

 

「おい、春香!こちらに来て、おぶさりなさい」
春香が恥ずかしがるので、
「恥ずかしいのは、何が恥ずかしいんだ。どうせみんな分かってることなのだから、早く来てのっかりなさい」
春香をおぶさって、ゆらして、
「ほほう、この子は体重がなかなか重たいな。お前、私の背におぶさるのは、どんな気持ちだ?」
「とってもいいですよ」
「いいかい?」
「ええ」

「私もいい気持ちだ。いい話をするからお前はただ返事だけしなさい」
「お言葉にお答えますから、言ってみて下さい」

「お前は、金なのかい?」
「金だなんて、とんでもないことです。楚と漢の間で8年間続いた戦争で六出奇計の陣平(チンピョン)が、范亞父(ポンアブ)を捕らえようと、黄金四万をばら撒きましたが、金がどこに残っていますか?」

「では、真の玉かね?」
「玉とは、とんでもないことです。英雄の秦始皇は荊山の玉を得て、李斯(イサ:秦始皇時代の丞相)のすぐれた書画として、命を天から受けたので長く生きるはずで行く先が繁昌しようというものがありました。玉璽(ぎょくじ:王様の印章)を作って永遠に子孫に譲るとしたのに、玉にどうしてなれますか?」

「では、お前は何なのかね? 海棠(かいどう)花か?」
「海棠花というのも、とんでもないことです。明沙十里(ミョンサシプリ:白浜のある地名)でない海棠花になれますか?」

「では、お前は何なのだ? 密花、錦貝、琥珀、真珠か?」
「いいえ、それもとんでもないことです。三丞相(議政府の領・左・右の三議政)、六判書(六曹の長官)、大臣、宰相、八道の方伯(道の長)、守令(牧使、府使、郡守などの地方官)様達の冠の紐の風簪(かぜかんざし:おでこにつける飾り)に全部なって、残りのものは、京郷(ソウルと地方)の上級名妓の指輪の一揃いに山程作られるので、琥珀、真珠ではありません」

「お前はそれでは玳瑁(たいまい:ウミガメ。甲羅はベッコウ)、珊瑚かね?」
「いいえ、それも違います。玳瑁で、磨いた大きなついたてを作り、珊瑚で欄干を作り、広利王(南海の海神)の棟上を祝う文の龍宮の宝物となったので、玳瑁、珊瑚はあたりません」

「お前は、それでは、半月なのか?」
「半月とのことですか、とんでもありません。今夜、碧空に昇って初めて生まれたわけではない明るい月を私がどうして傾けましょうか?」

「お前はそれでは何者かい? 私を惑わして食べる女狐かい? お前の母親はお前を生んで、美しく育て上げ、私を惑わして食べることになったのかい? 愛よ、愛よ、愛よ愛。ずっと続く私の愛よ愛。お前は一体、何を食べようというのかい? 生栗、蒸栗を食べようというのか? まんまるい西瓜の上を、ベッコウで飾られた切れる刃物で切って、江陵の白青(蜂蜜)を万遍なくかけて、銀の匙と箸、フォークで、赤い所を一口ずつ食べたいか?」
「いいえ、それも嫌いです」

「では、何を食べるのかい? 酸っぱくて渋い満州杏の実を食べたいのか?」
「いいえ、それも私は嫌いです」
「では、これを食べるかい? 豚をつぶそうか? 犬をつぶしてやろうか? それとも私の体ごと食べるかい?」
「ちょっと、道令様! 私が人間を殺して食べるとでも?」

 

「えいこいつ、そんなこと言ってるんじゃない。おおよしよし、私の愛よ、だ。これ春香や、降りなさいよ。なんでもみな代わりばんこというのがあるものだ。私がお前をおぶったのだからお前も私をおぶらなきゃ」
「ええ、道令様は力が強いから私をおぶれたけれど私は力がなくておぶれません」
「おぶれるとも。高く伸び上がっておぶろうとせずに、早く地面に降ろせるようにうしろに反るようにおぶってくれ」
道令様をおぶって、ぐいと持ち上げるが見当が違ったのでしょう

「ああ、ちゃんと立てないわ」
こっちにゆらゆら、あっちにゆらゆら、
「私がお前の背におぶさっているけど、どんな気持かい? 私がお前をおぶって良い話をしたのだから、私をおぶって良い話をしなきゃ」
「良い話をしますからお聞きになって。

 傳説(プヨル:殷の国コジョン時代の丞相)をおんぶしてるみたいです
 呂尚(ヨサン:太公望の別名)を おんぶしてるみたい
 心中に大きい計略を抱いたから
 名声が全国にひろがるような大臣となった
 柱石之臣 輔国忠臣 みんなをしのべば
 死六臣(世祖の時、端宗の復位を謀ったために処刑された六人の忠臣)をおんぶしてるみたい
 生六臣(端宗を追い出した世祖の不当なやり方に憤慨して節操を守り官職につかなかった六忠臣)をおんぶしたみたい
 日先生 月先生 孤雲先生(崔致遠チャチウォン)をおんぶしたみたい
 霽峰(高敬命)をおんぶしたみたい 遼東伯(光海君時代の無事武士)を おんぶしたみたい
 鄭松江(チョンソンガン:文人)をおんぶしたみたい 
  忠武公をおんぶしたみたい
 尤庵(ウアム:学者で名臣) 退溪(テゲ) 沙溪(サゲ)
  明斎(ミョンジェ:学者)を おんぶしたみたい

 我が夫よ 我が夫 ずっとずっと 優しい 我が夫
 進士の試験に合格して、
  他の官職とばして注書(チュソ)になり、
  翰林学士(ハンリムハクサ)になるのです。

 こんな具合になった後で
 副承旨(プスンジ) 左承旨(チャスンジ) 
  都承旨(トスンジ:承政院の首席の官職)へと官位に上り
 八道の方伯(パンベク)を 勤めた後で
 内職(ソウルの各官庁の官職)で閣臣(ガクシン) 
  待教(テギョ) 卜相(ポクサン)
 大提学(テジェハク:弘文館、芸文館の最高の位) 
  大司成(デサソン:成均館の最高の位) 判書(パンソ) 左相 右相 領相 
  奎章閣(キュジャンガク:歴代王の書、詩文、顧命などを保管 した官庁)をなされた後で
 内三千 外八百 柱石之臣
 我が夫 ずっと優しい我が夫よ」

 自分の手もさすって、知恵をしぼったことでしょう。
「春香、二人で馬(言葉と同じ発音)遊びでもしてみよう」
「うん、おかしいわ。馬遊びって何なの?」

 馬遊びを何回もしてみたように、
「何でもない易しいことさ。お前と私が裸になったついでにお前は床じゅうをはい回れ。私はお前の尻にぴったりくっついて、お前の腰をしっかり抱えて、お尻を私が指でとんとん叩きながら、‘イリャ!’と言ったら、ひーん、そうして、うしろにぴょんとはねる。思ったよりうまくはねたら、乗っている方が歌を歌うんだ。

 乗って遊ぼう 乗って遊ぼう 
 軒猿氏(ホンウォンシ:中国古代の皇帝)は 
  盾とホコの扱い方を身につけ
 深く濃い 霧を消し
 蚩尤(チウ:古代諸侯の名前)を 
  タク鹿野(現在の中国河北省)に 生け捕って
 戦勝の鼓を 鳴らしつつ
 指南車(中国の羅針盤を乗せた車)に高々と乗り
 夏禹氏(ハウシ)は 長年治水を行なう時
 陸行乗車(陸路で乗る車)に 高々と乗り
 赤松子(チョクソンジャ:古代の神仙)は 雲に乗り
 呂東賓(ヨドンビン:唐の仙人)は 白鷺に乗り
 李太白は 鯨に乗り
 孟浩然(モウコウゼン)は ロバに乗り
 太乙(テウル)仙人は 鶴に乗り
 大国天子(中国の帝王)は ウグイスに乗り
 我が殿下は てぐるま(王の車)に乗り
 三丞相は 平轎子(ピョンギョジャ:四人でかつぐカゴ)に乗り
 六判書は チョホン(高級官僚の乗る車)に乗り
 訓練大将は 車に乗り 
 各邑(むら)の守令(しゅれい)は獨轎(トッギョ:牛の背に乗せて馭者がうしろのかつぎ棒を御するカゴ)に乗り
 南原(ナモン)の府使は別のてぐるまに乗り
 日暮の長江で漁師達は 
  小さな舟に櫓(ろ)とともに乗り、

 私は乗る物がないので
 今夜の夜更け 真夜中に
 春香のぺ(舟、腹)に そっと乗り
 一重の布団で 帆をかけて
 私の道具で櫓を漕いで
 凹んだ島に入って行けば
 順風な陰陽水を
 夢かうつつか 渡り行く
 馬として 乗ったとすれば
 一緒に歩んでいくだろう。
 馬子も 私の務めなり
 お前の求めを 受け入れながら
 手綱をとって導いて、
 ぱかぱかと進め。
 騎蹄馬(キチョンマ)のようにひゅぅっと走れ」

 いろんな遊びをやってみて、こんな楽しいことがまたあるのでしょうか。16歳と16歳の二人が出会って通じ合う心は、時が過ぎても時間を忘れるようでした。

その時…

(つづく)

 

サランガ パンソリ2

 

「全羅道南原の哀愁」

 

 

 

次は 「ラブストーリー春香伝(7)」

< 前のページへ

 

 

次は 「ラブストーリー春香伝(9)」

次のページへ >


 
ページの一番上へ
Copyright © Daikouji. All Rights Reserved.
大光寺