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●ラブストーリー春香伝 (2009.8.21) 

(14)春香の夢と占い

 春香はあぁ、あぁ、と悲しく嘆き、突然寝入ってしまったのでした。すると夢うつつに、アゲハ蝶が荘周になり荘周がアゲハ蝶になって、小雨のように残った魂たちが風のような雲のような所へ行ってしまうと、空は青く晴れ渡り、地は広く、山はパワーを持ち、水は美しく流れていたのでした。薄暗い竹林の中に入っていくと、絵に描いたような楼閣が一つ、空中に留まっていたのでした。およそ鬼神が行き来する方法は、大きな風が起こり、昇天入地して‘枕の上の短い時間の春の夢の中では江南の数千里をあっという間に通り過ぎてしまうのだ’。前方を見回すと、黄金の大きな字で‘万古貞烈黄陵之廟(万古の貞烈の墓)’と、はっきりと書いてあり、春香は恍惚な状態となってうろうろとしていました。

 すると、どこからか若い女が三人現れたのです。燈篭を持っているのは、石崇(ソクスン:晋の国の金持ち。緑珠(ノクジュ)という妾がおり、美しく笛が上手だったがこの妾を孫秀(ソンス)が奪おうと石崇を監禁した。しかし緑珠は操を守り石崇を助けようと自殺した)の愛する妾の緑珠と、晋州の妓生である論介(ノンゲ)、平壌の妓生月仙(ウォルソン)だったのです。

 三人は春香を案内して内堂に入って行くと、堂の上に白衣を着た二人の夫人が、玉のような手を上げて招くので、春香がうしろに下がって、
「俗世の賎しい女がどうして王の墓へ上がれましょうか?」
夫人が殊勝に思い、再三招くので、辞退しきれずに上がって行くと席をかまえて座らせた後で、
「お前が春香か? 不思議なことだ。先日、朝の茶会で瑶池宴(ヨジエン)に参上したのだが、お前の話で持ち切りで、とても会いたくなって、お前を招いたものの、とても気掛かりでした」

 春香が再び御辞儀して申し上げるには、
「私がたとえ無学でも、古書を拝見して死んだ後にでも尊顔を拝し奉ろうと思っていましたのにこうして黄陵廟(ファンルンミョ:王の墓)に参内でき、畏れ多く大変悲しく思います」

 湘君夫人(中国舜帝の二人の妻)がおっしゃるには、
「私達の舜君大舜氏が、南方の地域を幅広く調査し巡行された途中で、蒼梧山で亡くなられました。どうしようもなくて、私たちは瀟湘(ソサン)の竹林に血の涙を注ぎ、その枝ごとにまばらに茂る葉のすべてに怨みをのせていったのです。‘蒼梧山が崩れ瀟湘の川の水が絶えた後でこそ竹薮の上の涙を晴らす日が来るのだ’。千秋の深い恨みを哀願する所がないという、お前の節操が殊勝だからこそお前に言葉をかけるのだ。松竹のような志操が幾千年にもわたり、清廉潔白はどの時代を越えても五弦琴南風詩として今まで伝えたのだろうか?」

 このようにおっしゃると、もうひとりの夫人が、
「春香! 私はキジュ明月陰都城で化仙(ファソン)をしていたノンオクだ。蕭史(ソサ)の妻として太華山(テファサン)で別れた後に龍に乗り飛んで行ったことが恨めしく、玉で飾った簫(しょう)の笛で恨みを晴らそうとして、調べは飛んで、行き着く先を知らなくても、その調べが山の下の碧桃となり、春になり花開くのですよ」

 このような時に、また一人の夫人がおっしゃるのに、
「私は漢の国の宮女だった昭君(ソグン)だ。胡地(ホジ)へ間違って嫁いでしまい、残ったのは一握りの青い墓だけ。馬に乗って弾く琵琶の曲は‘顔を見れば、穏やかで美しい顔であることが良く分かり、正装で着る金の玉の糸は、昔住んでいた漢の国の宮廷へ行き、魂だけが帰って行くのです’これが無念でなくて、なんとよぶのでしょうか」

 しばらくこうしていると、陰風が起こりろうそくの火がゆらゆらして、何かがろうそくの火の前に飛び掛かったのです。春香が驚いて見回すのですが、人とも鬼神ともつかないうめき声が乱れ飛んで、
「これ、春香! お前は私を知らないでしょう。私は漢高祖(ハンゴジョ)の妻、戚(チョク)夫人だ。私達の皇帝様がお亡くなりになった後で、呂后(ヨフ:漢高祖の王侯)の残忍な仕業によって、私の手足を切り落とし、二つの耳を焼き切り、二つの目をくり抜き、岩薬(口がきけなくなる薬)を飲ませ、馬小屋に入れたのだが、千秋に深い恨みをいつの日か晴らせる日がくるだろうか」

 このように泣くのでした。湘君夫人がおっしゃるには、
「ここは、現世と道の違う世界なのだし、お互いしてきた行為も自ずと違うのだから、長く留まってはいけない」
というのでした。

 

 女童を呼び、別れの挨拶をしていると、東の方でこおろぎの鳴き声がシルロンと聞こえるのです。そして一対のアゲハ蝶がひらひらと飛んできて、春香はびっくりして、目が覚めてみると夢だったのです。

 獄の窓の外には梅桃(ゆすらうめ)の花が落ちて見え、鏡の真ん中が壊れて見え、門の上にカカシが吊されているように見えたので、
「いまのは私が死ぬ夢にちがいない」
と思い、物思いと心配で夜を明かしたのでした。ガンが鳴いて行くのですが、西江(ソガン)の片側に浮がぶ月の下を南の方に飛んで行くガンが、まさしくあなたではないのでしょうか。夜は深く午前二時となり、じめじめとした雨が降りしきり、化け物がぎゃあぎゃあ、夜の鳥の声がひぃひぃ、門の前の風紙はひらひらと、鬼神が泣くが、やたらに鞭で打たれて死んだ鬼神、刑杖を受けて死んだ鬼神、ぶらりぶらりと首を吊って殺された鬼神が四方で泣いているために、鬼神の泣き声がやかましいのです。部屋の中でも、軒先でも、床下でも、あぁあぁという鬼神の声に全く寝つけることが出来ないのです。

 春香ははじめ鬼神の声に我を忘れるように過ごしたのですが何度も聞く内に恐怖心はなくなり、いかにも哀れっぽいクッコリ(巫子が儀式を行う時にまたは巫楽の儀式に鳴らす拍子)の三人(長鼓手と笛手と横笛手の三人)の細楽(音楽形式の一つ)の音と思うようにして、聞き、
「この悪い鬼神ども! 私を捕まえたいなら、急き立てないでくれ」
オムクプクプヨユルリョンサパスェ(大願成就)という真言(お釈迦様の言葉)を叫んで座ると、獄の外を盲人が一人通り過ぎるのです。漢陽(ソウル)の盲人であれば、
「問数(ムンス:占ってもらうこと)します」
と叫ぶのでしょうが田舍の盲人なのか、
「問ト(ムンボク)します」
といって叫びながら歩くのです。春香はそれを聞いて、
「お母さん、あの奉事(ボンサ:盲人のこと)をちょっと呼んで下さい」

 春香の母が奉事を呼びました。
「もし!そこを行く奉事様」
奉事が答えて、
「どなたでしょう?」
「春香の母ですよ」
「どうして呼び止めましたか?」
「私の春香が、獄中で奉事様にちょっと来て頂きたいと言っています」
奉事は一度笑って、
「私を探すとは意外ですな。行ってみましょう」

 奉事が獄へ行く時、春香の母が奉事の杖を掴んで道を案内しながら、
「奉事様、こちらへいらっしゃい。ここに石橋があります。ここは溝です。気をつけてお渡り下さい」
前に溝があって、跳んでみようと大変な意気込みで跳んでみたのですが、奉事の跳び方では遠くに跳べず、まるで上りの坂道でも上がっているようでした。遠くに跳んでみると、真ん中でごろんと転んでしまい這って立ち上がろうとして手をついたところが犬の糞の上だったのです。
「しまった! これはきっと糞だろう?」
手を上げて嗅いでみると古い米の飯を食べて腐った臭いがするのでした。手を力一杯振り払ったのですが、その時手が角張った石の先に当たってしまったのです。どんなに痛かったでしょうか、手をよくさすって、ふぅふぅとふいて、見えない目から涙をぽたぽたと落とすのです。
「あいたた、私の運命よ! 小さな溝が渡れずにこんな災難にあって。誰を恨んで、誰を責められるだろうか。私の身の上だと、天地万物を見られはしない。どうして昼と夜を知り、四季の見当をつけるのだろう。春が近付いても、桃の花が咲き梨の花が咲くのを知ることができるのか。秋になっても、黄色の菊の花と赤い紅葉を見ることはできない。どうしたら父母を、妻子を、親しい友人知人を私がみることができるのか。世間、天地の日と月、星、厚情と薄情、長と短を知らないで、いつも夜中のように過ごして来て、この境遇になったのです。まことに言ってみれば‘盲が悪いのか溝が悪いのか’悪いのは盲で最初からある溝が悪かろうか」

 あいやぁ、と悲しげに泣くので、春香の母が慰めて、
「泣くのはおやめください」
そして、奉事を風呂に入らせ、一緒に獄に連れて行くと春香が喜んで、
「あぁ奉事様、いらしてくれたのですね」
奉事はその間に春香が素晴らしい美人だという話を聞き、喜んで、
「声を聞けば、春香は娘さんのようですね」
「はい、そうなのです」
「私が、もっと前に来て、あなたを一度でも見るつもりだったのですが、貧乏人は仕事が多く、行けなかったのです。呼ばれて来たのでは、私の礼儀ではないよ」
「そんなことがありませんよ。 目がお見えにならず、歳を取られたので、気力がどうかなさったのではないですか?」
「私への気遣いは必要ありません。さて、どうして私を呼んだかお聞かせください」
「はい、ほかでもなく昨夜不吉な夢を見ましたので、夢解き(夢の解説)でもして私の旦那様が、いつ私を訪ねて下さるか、吉凶かどうかを占おうとお呼びいたした次第です」
「なるほど」

 

 奉事が占いをするのに、
「かの泰筮(テソ)の信ずるに足りるお言葉を借り、謹んでお祈り申し上げます。天国がいつお言葉を発せられ、大地がいつお言葉を発せられるのかわかりませんが、打てば直ちに応じてもらえるのは霊感があるからなので、感応なされて、霊験あらたかにしてください。告げても知り得ず、その疑いを解くことが出来ない時、心と霊験が願うことを、はっきりとお教えて下さることを望み、正しいことと間違っていることを明らかにしようと思いますゆえ、速やかに応じてください。伏犧(ポグィ)、文王、武王、武公、周公、孔子、五大聖賢、七十二賢、顔曾思孟(アンジュンサンミョン)、聖門十哲、諸葛孔明先生、李淳風(イスンプン)、邵康節(しょうこうせつ)、程明道(チョンミョンド)、程伊川(チョンイチョン)、周濂溪(チュリョムゲ)、朱晦庵(チュフェアム)、厳君平(オングンピョン)、司馬君、鬼谷(キゴク)、孫濯(ソンビン)、秦儀、王輔嗣(ワンボサ)、朱元璋(チュウォンジャン)、諸大先生は、明るくご覧いただき、はっきりと記憶してくださいますように。麻衣道者(マウィドジャ)、九千玄女(クチョンヒョンニョ)、六丁(ユクチョン)、六甲(ユクカプ)、神将(シンジャン)よ、年月日時の四つが全ての星に集まり、掛を配る童子、掛をなげる童子、空中でも感じる事ができる女王、本家で祭祀を行い、祭壇のロウソクの台にお香を焚いて、明るい神様たちはこの真実の香りを嗅いで願わくば天から降りてきてください。全羅左道南原府の川辺に住む壬子(じんし)の生まれの烈女;成春香は何月何日に釈放となり、漢陽の三清洞(サンチョンドン)に住む李夢龍(イモンリョン:李道令の本名)は何月何日に南原府に到着なさいますか? ひれ伏して祈りますので、多くの神様、守護霊、背後霊たちは神明を明るく照らしてください。」と祈ってから、算筒(サンタン:占い用の筒)をがらがら搖さぶるのでした。
「どれ、見てみましょう。一二三四五六七、はっはっ! いいぞ! よい卦(け)だな。七艮山(チルガンサン:占卦を述べること)ですね。魚が水の中で遊び、網を避け、小さく積もったものが大きく成就する卦だ。昔、周の国の武王が官職につく時、この卦を受けて成功し故郷に帰って来たのだから、なぜ良くないことがあるだろうか。千里かそれ以上離れていても、お互いの心がわかれば親しい人には必ずまた会うことができる。お前の主人は遠からず都から降りて来て生涯の恨みをはらすことになるだろう。心配なさるな。ほんとにいいことなんだから」
春香が答えて、
「言葉通りそうであればどんなに良いことでしょう。昨夜の夢の解説もちょっとして下さい」
「きれいに装った姿見の鏡が壊れて見え、窓の前の梅桃の花が落ちて見え、門の上にカカシが吊されたように見え、泰山(大きな山)が崩れ、海水が干上がって見えた夢なのですが、それは私が死ぬ予知夢ではないでしょうか!」

奉事がじっと考えていて少ししてから言いました。
「その夢はまことに素晴らしい。花が落ちるとよく実を結ぶし、鏡が壊れると大きな音がどうして出なかったのだろうか。門の上にカカシが吊り下がっていたのは万人がみな見上げるということだ。海が干上がったら龍の顔が見えるし、山が崩れれば平地になるということだ。いいぞ! 二つの御輿に乗る夢だ。心配なさるな。遠くないことだよ」
しばらくの間、こんなやりとりをしていると、鳥が思いがけなく、塀に舞い降りて止まり、
「かーおく、かーおく」と鳴くので春香が手を上げて、
「ひゅー」といって飛び去らせ、
「そそっかしい鳥だね!私を捕まえて行きたいなら、急き立てないで」
奉事がこの言葉を聞いて、
「ちょっと静かに。その鳥が‘かーおく、かーおく’と鳴いたようだね」
「はい、そうですよ」
「それはいい、それはいい!‘か’の字は、美しい‘嘉’の字で‘おく’の字は家の‘屋’の字だ。美しく楽しく良い事が近い内にやって来て終生胸にこびりついた恨みを晴らしてくれるから少しも心配しなくてよい。今回は占い料として千両をくれたとしても受け取らないので、心配しないで待ってみなさい。将来、官位が高くなられた時にはどうぞ邪険にしないでくださいね。では私は帰ります」
こうして、春香は長いため息をつき、憂う心とともに歳月を送ることになったのです。

(つづく)

プチェチュン(扇子踊)

韓国では誰でも踊ったことがある踊り。イベントの最初によく行われる

 

カヤグンビョンチャム

韓国の民謡この歌は「私の故郷の春」を歌っています。

 

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